第12回:Be My AI特集 -- 「写真との付き合い方が変わるなって」

JBICT.Net事務局 (2023年10月31日)

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今回は、視覚障害者支援アプリのBe My Eyesで最近提供が始まった機能、Be My AIを取り上げています。AIの画像解析機能を活用して、自分で撮影した写真だけでなく、様々な画像を説明してくれるこの機能について、実際に使ってみた様子や感想をあれこれと話しています。

今回の出演者(五十音順、敬称略)

  • 小川 敏一
  • 高橋 倫花
  • 高橋 玲子
  • 辻 勝利
  • 中根 雅文

主な内容

  • Be My EyesとBe My AIの概要
  • Be My AIによる画像解析の例
  • AIが変えた視覚障害者の画像との関わり方
  • Be My AIに感じる課題

収録後記

ポッドキャストの中でもお話ししたことと重なりますが、Be My AIの登場は僕たち視覚障害者と写真や画像との関係をすっかり違うものに変えたなあと感じます。そしてその変化は、あっという間にやって来ました。今後の進化が楽しみでなりません。[中根 雅文]

これまで僕は、写真をどのように活用したら良いのかあまりイメージできないまま生きてきました。
フォルダの中で無限に増えていくファイルをうっとうしいとさえ感じて、時には内容を確認することなくフォルダごと消去してしまうことさえありました。
Be My AIを使って写真と向き合うことで、それを撮影した日のことが記憶の中から鮮やかによみがえってきたり、あまり意識することのなかった撮影時の人の表情や背景にも興味が持てるようになったりして、とても新しい体験をしました。
これからは、20年近くフォルダに無造作に保存されている写真を時々眺めながら、ニヤニヤして過ごそうと思います。[辻 勝利]

今までは自分で写真を撮ろうという気はあまり起こりませんでしたが、これからは、面白いものやきれいな景色を積極的に写真に残していきたいと思うようになりました。
また、OCRを活用して文字情報は自力で取得できていましたが、写真や画像がついている雑誌などは、誰かに説明してもらうしかなかったけれど、今後は自力で雑誌や漫画を読めるようになるかもしれないという可能性を感じています。[小川 敏一]

AIによる写真の説明を聞きながら思い出に浸ることも今後は増えていきそうです。
画像に映っている内容をいつでも知ることができるのもうれしいです。
AIが私の生活に彩りを添えてくれました。[高橋 倫花]

昨年急逝した父がパソコンに遺した満月の写真に自分が涙する日が来るなんて、一か月前まで全く想像していませんでした。
そして、思い出を留めた数々の写真が宝物だと感じるようにもなりました。
それを可能にしてくれたのがAIであり、AIが紡ぎだす「言葉」であることに、今もまだ毎日驚いています。
言葉の力を存分に活かして、これから画像の世界を思いっきり楽しんでいきたいです。[高橋 玲子]